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マルニ製椅子塗替

約20年ほど前にご購入されたマルニ製リビングパーソナルチェアーの本体木部塗り直しのご相談がありました。長年日光に当たっていたため、色が飛んでしまい、当初の色とはかけ離れた白くくすんだ薄茶色になってしまっていました。

当店にて保管してあるマルニのカタログで確認してみると、1984年版カタログに掲載してあった。商品名は【 ヴァンス 】、地中海シリーズの一つです。

今回ご修理するのは、両肘パーソナルチェアー2脚です。

当時の価格で、62,000円。
消費税はまだ導入されていない時ですね。
26年経過した現在のカタログで類似商品の価格をみてみると11万前後でした。

木部本体を塗り直すには、布地が張ってある背・座面を取外さなければなりません。取り付いたまま塗装を行えば、どんなに養生をしたとしても布地に塗料が染込んでしまい取り返しのつかないこととなってしまいます。

背・座面とも簡単に取り外しができるように思いました。
早速椅子をひっくり返し、座面裏に張ってある黒色の裏地を外します。
時の経過による劣化と、もともと使用されている針の細さが原因で、パキパキと針が折れてしまいました。折れた針は取り除くことができないので1本1本丁寧に木部に打ち込んでおきました。

座面を取り付けてある4本のネジを外しました。
これで座面が取外せるはずです・・・・・・・・、

と、と、ところが、座面前部は本体木部から持ち上がるのですが、後面がびくともしません。うーーーん。座面が取外せません。背面を見てみると、背面縁周りに打ち付けてあるパイピング(ヒモのようなもの)が、本体木部に針で打ちつけてあります。この針を外さないとならないことが判明。ところが注意して行わないと布地を破ってしまいます。今回、布地の張替はありませんので、慎重に、慎重に行います。

背面の縁周りの針を全て取り除かなければならないことがさらに判明。緊張した時間が続きます。

背面縁周りの針を全て取外すと内部が見えます。
背面には、布地・ウレタン・厚紙の順に貼り付けてありました。
そして内部を除いてみると・・・・・、

背面を本体木部に取り付けてあるビスを確認しました。
ホッと一安心。
このビスを取外せば、背面・座面ともに取外せます。
早速ドライバーで左右合計4本のビスを取り外してみます。

うまく背・座面ともに取外すことができました。

やっと木部のみとなりましたので、早速現在の塗装を剥がし、元の色に塗り直し作業です。約2週間ほどの作業となります。仕上がりましたらご報告します。

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9月 26, 2010 · Posted in 家具リフォーム・修理, 椅子張替え  
    

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