今日、20日は毎月1回美殿町の旦那衆が集まる「美友会(びゆうかい)」という講の日です。

若い世代の人は「講(こう)」は知らないでしょうね。
以前にもお伝えしたので繰り返しになりますが、「講(こう)」とは昔は今のように簡単にお金を借りることができなかった時代なので、商店主が毎月1度一定額のお金を出し合い、商売上どうしても必要な時には、利息の額で競合う競りを行なってそのお金を借り合うという相互扶助から行なわれたものです。頼母子講(たのもしこう)と呼ばれる会です。

現在では事業資金を借りる手段が豊富にあるため、「講(こう)」で資金調達はしなくなり、形骸化しています。でもちゃんと飲食代とは別に毎回「講金」を集めている仕組みは残っています。

美殿町ではこの「講(美友会)」を毎月20日に行っています。飲食代金5千円、講金1万円を集め、集まった「講金」は、毎回くじに当たった2名が順繰りに半額ずつ持ち帰る形態としていて、もっぱら商店主同士の懇親を深める目的で開催しています。

現時点の参加者は30代~70代までの12名です。
女性も1人います。12名なので講金は毎回12万円ずつ集まりますので、その半額6万円をくじに当たった参加者がもらえるわけです。6ヶ月で全員に6万円ずつ配分される仕組みです。

まっ、利息の無い積立金みたいなものですね。

そして今日2016年平成28年2月20日は、な、な、なんと500回目の開催日となりました。それを記念していつもとは違う料亭で開催しまたし。美殿町の各イベントに積極的に参加していただいている「割烹 きし野」です。普段は高額なのでなかなか行きにくいお店です。

がっ、「美友会」500回記念として特別にお願いしました。
毎月1回の開催で500回ということは500ヶ月、41年と8ヶ月めということです。ということは「美友会」設立時は、1974年昭和49年5月、四代目15歳の中学生の時ということです。

1974年といえば、巨人軍「長嶋茂雄」引退、北の湖が史上最年少(21歳2か月)で第55代横綱昇進、セブン-イレブン第1号店を出店、ベルばらブームがあり、殿さまキングスやフィンガー5の歌が流行り、ブルース・リーの燃えよドラゴン、菅原文太の仁義なき戦いの映画を見終わった後、みんな強くなったような気がして粋がって歩いた時代です。歴史を感じます。

当時の美殿町の若手商店主の中心であった「おふとんのお店すずきや」の鈴木英夫さんが30歳代の現役バリバリの時代に、四代目の祖父である甚助世代が最初に作った「講」青陽会があったのですが、その息子世代の「講」を作りたいと考えて設立したようです。その後、鈴木英夫さんの息子世代の「講」美翔会(びしょうかい)を四代目が設立しました。

青陽会は参加メンバーの死去、高齢化により廃止、美翔会は「講」に対する意識の低下により自然消滅。美友会だけが残ったのです。

そして500回目を迎えたのでした。 今日はお祝いでほろ酔い加減の四代目です。

この記事の内容が役に立ったら共有してね!
2月 20, 2016 · Posted in 四代目のつぶやき  
    

Verified by MonsterInsights