今はなき「コスガ」製のダイニングチェアー「1185DC」の背面籐シート張替修理を承りました。

一見破損していないように見えるのですが…、よくよく見てみると

背面の四ツ目編み籐シートが破れています。籐シート材の中であまり強度が高くない「四ツ目編み籐シート」を使用しています。さらに木部フレーム同色の塗装仕上げを行っています。籐シート材は塗装を施すと、塗料部籐材を被ってしまうため、籐材の弾力性が無くなり強度が落ちます。

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6月 20, 2021 · Posted in 椅子張替え  
    

N様よりコスガ製チェアー修理のお問合せ
コスガの椅子、約30年前購入、(4脚)写真の籐の部分が破れてきました。修理が出来るでしょうか?---1脚幾らぐらい掛かるでしょうか?全く同じでなくても良い。教えて下さい。

安田屋家具店からの返信
椅子の写真を確認いたしました。懐かしいコスガ製のカントリー家具「7255LDC」チェアーです。背面の籐シートだけでなく、座面もかなりくたびれているようなので張替もお勧めいたします。

コスガは残念ながらかなり以前に廃業してしまいましたが、日本三大家具メーカーの一つでした。良い家具を作っていましたので残念です。

さて背面籐シートの張替ですが、一般的に使用します籐シート材はカゴメ編み部分のサイズが7mm×7mmの「五分カゴ目編シート」を使用します。

尚、カゴメ編み部分のサイズが5mm×5mmの「三分カゴ目編シート」材もありますが、「五分カゴ目編シート」に比べて弱い素材なのでお勧めしません。

中水様宅の椅子背面の籐シート材の大きさをご確認してください。写真左側が「三分カゴメ編み」、右側が「五分カゴメ編み」です。

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2月 3, 2018 · Posted in 椅子張替え  
    

少し前に再建した東京に本社がある家具工場「コスガ」のカントリーデザインLDチェア「7251LDCチェア」の脚修理についてご紹介します。

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今回の破損箇所は後脚の木材の割れでした。

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この椅子に限らず飛騨・高山に工場がある飛騨産業の「穂高シリーズ」の椅子にもよく見られる破損です。 脚の部材は1本の木材から作っているのではなく、寄木のように何枚かの木材を接合した部材から削って作っています。

そのため経年劣化により、木材の収縮や接着剤の劣化により、木材と木材を接合してある部分が剥がれてしまったことが原因です。 はがれた断面を見るととてもきれいな状態です。 そして誰もが木工ボンドや瞬間接着剤を使用して再接着すれば修理できると簡単に思ってしまう落とし穴があります。

実は見た目よりもそんなに簡単な修理作業ではないんですよ。くれぐれもご自分で再接着しようなんてことは決して考えないでくださいね。そんなことしたら修理費用が結果として高くついてしまいますよ。その理由はこちらをご覧ください。

さて今回の修理箇所を確認すると、はがれた木材の接合箇所を針金で外れないようにしてありました。そのため修理後は、破損箇所がわからないほど美しく仕上がりました。 お客様もご満足いただけるものと思います。

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7月 1, 2016 · Posted in その他の家具修理  
    

一昨日に引き続き、先日ご紹介した東京に本社があった家具工場「コスガ」製の代表的な椅子ともいえるカントリーデザインのリビングダイニングチェアー(通称LDチェア)の修理が完了しましたのでご報告します。

「コスガ」は日本家具工場のスリートップのひとつでしたが、かなり以前廃業しました。しかしホームページを検索してわかったことですが、後継者の方が「コスガの家具」として再建されたようです。うれしい限りです。

詳しくは「コスガ」をご覧ください。

 ご紹介するのはコスガ製7251LDCチェアです。 安田屋家具店書庫にて昔のカタログで確認します。

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1994年のカタログです。カントリーデザインのページに掲載しています。

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1994年ということは今から22年前です。当時の価格で税別45,000円でした。

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ちなみに2016年6月現在の価格は、な、な、なんと税込み120,960円。当時の約2.5倍になっていて四代目もビックリです。

さて今回ご紹介するのは、前後脚を補強している貫棒が1本欠損しているので新規に制作して取り付けることです。

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6月 29, 2016 · Posted in 家具金物(扉用アングル丁番etc)  
    

先日ご紹介した東京に本社があった家具工場「コスガ」製の代表的な椅子ともいえるカントリーデザインのリビングダイニングチェアー(通称LDチェア)の修理が完了しましたのでご報告します。

今回の修理内容は、椅子の各接合部の緩み、外れを再接着すること。

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後脚1脚の木部が割れているので再接合すること。前後脚を補強している貫棒が1本欠損しているので新規に制作して取り付けること。以上の3点でした。

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まず椅子木部の各接合部はダボを使用して接合してあります。経年劣化でダボの太さが縮んだり、接着剤が効かなくなったことが原因で接合箇所が緩んできます。しかし強力に接合している箇所もありますので、カナヅチで接合部を叩いて緩んでいるか確認します。

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6月 27, 2016 · Posted in その他の家具修理  
    

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