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引出前板外れ修理

桐たんすの引き出しの前板が外れてしまったので修理して欲しいと安田屋家具店に持ち込まれました。

破損部分を確認すると、前板がはがれたというよりも、前板と側板の接合部分が割れて取れてしまったのが原因でした。

側板に前板の欠けた部分がくっついていました。
接合部分を確認すると、ダボや包み蟻組接(つつみありぐみつぎ)といって、板と板を直角に接ぐ方法の一つで、片側(前面)からは蟻形の(ほぞ)が見えないが、片側(側面)からは何枚組かの蟻形が見える構造などの接合方法がとられていない。

包み蟻組接

安田屋家具店にて展示してある桐たんすの引き出しを見てみましょう。

引出の側面を見ると組み方が見えます。
しかし今回の引出は、ダボも組み方もなく、単純に接着剤で前板と側板を接合してあるだけのようです。

これでは引出を出す時には常に前方向に力が加わるのに対し、単なる接着剤だけの接合ではいずれ前板がはがれてしまう構造です。

ただ今回の場合は何らかの原因で無理に引出しを引っ張り出したと思われ、大きな力が加わったことで前板が割れてしまったことが原因のようです。推測するに取手金具だけで引っ張ったのではなく、前板の上部に手をかけて引っ張ったのが割れた原因ではないかと思います。

修理方法としては、割れた部分に強力な接着剤を入れて圧着固定をする方法となります。さらに補強のため引出内部の四隅に三角形の木製棒を隅木として取り付ける必要があるものと思います。早速に四代目は、安田屋家具店専属木工職人工房に引出しを持っていくのでした。

今回の引出から判断すると、正式な桐たんすではなく、桐衣装チェストという桐たんすとは別ジャンルの商品だと思います。材質は全て桐無垢材を使用していますので総桐ではありますが、各部材の厚み、組み型等を見れば、桐たんすではないことがよくわかります。

たんすを購入される場合は、引出の横を見てみることも必要です。

11月 21, 2017 · Posted in その他の家具修理  
    

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