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80年前の桐たんす洗濯

昨日に引き続き、桐たんす洗濯を行うためにお預かりしてきました「80年前の桐たんす」をご紹介します。ご連絡いただいたお客様のお母上様がお嫁入りの時に持参された桐たんすだそうです。

この桐たんすも昨日ご紹介したたんすと同じで、前面のみに桐材を使用し、他の部分は杉材を使用した【 前桐たんす 】です。ただ昨日の100年前のたんすと比べると、桐材・杉材ともに材料の厚みが厚くなっています。また虫食いの跡はありませんし、側板の割れもありませんでした。

背板や引出し内部には若干板が縮んだことによる割れ部分がありました。
またたんす表面は全体的に無数の擦り傷や凹み傷がありました。

桐たんす見附部分の留めが離れてしまっていました。洗濯した後、離れた留め部分は固定治具で接着し直し、さらにこの部分にも新しい桐板を張ります。

昨日の100年前の桐たんすと並べてお部屋の中に配置されるので、昨日の修理方法と同様に【 桐たんす洗い・張り直し 】を行うことにしました。これで表面には新しい桐板を張り、トノ粉仕上げを行いますので、木目・色が揃いますので、並べて配置した時の色の違いなどはなくなります。

洗濯修理作業としては、
金具を全て取外し、沸騰したお湯で桐たんす本体・引出しなど全部分をたわしで洗います。
その後乾燥させて木部補修作業を行います。
今回は左右側面・前面の全部分に新しい桐板を張ります。
さらに背板は新しい杉板材と取替えます。
ふすま板戸は桐材で新しく作り直します。
取外した金具のサビを落とし、黒色に塗り替えます。
木部補修を終えたら仕上げに入ります。
たんす表面に「やしゃ」の実を煎じた液を塗り、乾燥させます。
桐たんす仕上げである「トノ粉」を塗り、乾燥させます。
表面に防水効果を持たせるためにロウを塗ります。
最後に金具を取り付けて仕上げます。

今回の80年前の前桐たんすも、洗濯修理後には、左右側面・前面が桐材となるので「三方桐たんす」に変身します。ただし目に見える部分は新しい桐材の木目となってしまいますので、お母上様がお嫁入り時に持ってこられた桐たんすの木目は隠れてしまいます。でもなくなるわけではありません。祖母様の想い出と歴史を刻んだ木目の上に、新しいご家族の想い出と歴史を新たに刻み込むための桐材が付いただけです。樹でいうなれば【 年輪 】を重ねることと同じです。

今回の洗濯修理費用は、税込132,000円の御見積金額が出ています。(岐阜市近郊以外への送料は別途です) ご用命いただいた場合は、作業に約1ヶ月かかります。次回新品同様にリフレッシュしたたんすをご紹介します。

    

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