昨年12月に桐小引たんすをお預かりしました。

このたんすは下台、中台のいずれかだと思います。本来であれば下台+中台+上台の3本を組み合わせて1竿の桐たんすのはずです。その中でこの部分だけが残ったのだと思います。現在ではローボード、テレビ台として使用できる大きさです。

引出し前板の一部が欠損していました。
桐材で埋木して補修します。

修理方法ですが、金具を全て取り外した後、お湯と亀の子たわしでたんすを洗います。お湯を使用するのは、桐たんすは防水のために表面に「蝋(ロウ)」が塗ってあるからです。水でははじいてしまうため、お湯で洗い落とすのです。

洗った後乾燥させます。
その後、表面を削り、欠損していたり割れている木部を補修します。取り外した金具はサビを落とし、黒色に塗装を行います。

このたんすは本来、桐たんす仕上げである「トノ粉仕上げ」が施してあり、ナチュラル色というか桐たんす色でした。それが年数の経過とともに表面のトノ粉が落ち、桐のあくが出て、茶色に変色しています。

今回の仕上げ方としてもともとの桐たんす仕上げである「トノ粉仕上げ」を行うか、または現在の茶色に塗装仕上げをするかの2方法をお客様にお伝えしたところ、お部屋のインテリアを考えて、現在の変色した茶色に塗装仕上げを施すことになりました。塗装はウレタン塗装を行います。そのためたんす表面は水拭きができます。

そして洗濯修理が完了しました。

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5月 14, 2020 · Posted in 桐たんす洗濯  
    

お客様から70年前の祖母様のご婚礼家具である桐たんすの洗濯についての問い合わせをご紹介しましたが、そのご返信です。

安田屋家具店からの返信
写真を見ました。一般的なお嫁入り道具の一つである桐たんすです。桐たんすの種類としては、前面と左右側板に桐無垢板を使用し、その他の部分である棚板や背板、引出しの前板以外に杉材を使用した「三方桐たんす」です。

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昔は腕の立つ桐職人のみが総桐のタンスを作り、見習職人は練習用に三方桐をつくりました。そういう訳で、練習用の三方桐の方が圧倒的に世に出回る数は多かったのです。そんな桐タンスでも昔は給料の3か月分位する高価な家具です。数多く桐たんす洗濯を手掛けている安田屋家具店でも、総桐たんすに出会うことはめったにありません。

祖母様がヘビースモーカーが原因で黒くなったのではありません。長年の使用でたんす表面のトノ粉が全て取れてしまい、桐のあくなどが表面に出てこげ茶色に変色したのです。タバコを吸う吸わないに関係なくどのご家庭でもこげ茶色に変色しますのであしからず・・・。他のお客様の桐たんすもこげ茶色に変色しています。もちろんヘビースモーカーのお客様ではありませんでした。

洗濯前

洗濯修理方法ですが、まず金具を全て取り外し、お湯で桐表面の汚れを洗い落とします。次に木部を充分に乾燥させた後、さらに鉋で表面を削り、内部はペーパーをかけます。次に木部の割れや破損部分を補修します。その後、桐たんす砥の粉仕上げといって、表面を削った後に、砥の粉とヤシャブシというカバノキ科の木の実を煎じた汁を合わせたものを塗り、最後に金具を取り付けて仕上げます。

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11月 6, 2014 · Posted in 桐たんす洗濯  
    

お客様から桐たんすの洗濯修理についてのお問い合わせがあった。

初めまして。
多治見市在住のKと申します。今回、古い桐箪笥の補修についてお聞きしたいことがあり、 メールしました。

箪笥は、93歳の祖母が嫁入りに持ってきたと思われる桐の整理箪笥です。サイズは幅115.5センチ×高さ160センチ×奥行40センチです。上段・中段・下段と3分割できるようになっていて、側面に取っ手の金具が付いています。

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恐らく70年以上経っており、祖母がヘビースモーカーのため、箪笥は真っ黒です。中を確認してみたところ、上段の内部の左下角に黒い染みと虫食いのような小さな穴が並んで いるのを見つけました。

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中段の棚板には、大きな節がいくつかあり、節が抜けて穴になってしまっているところも2~3箇所あります。

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11月 4, 2014 · Posted in 桐たんす洗濯  
    

2年も前の桐たんす洗濯の話です。
広島のご実家から桐たんすを貰われるので、安田屋家具店に桐たんす洗濯修理のご依頼がありました。広島といえば、桐たんすのメッカ「府中」がある場所です。

お客様のお話では「購入して20年ほどで、それほど古いものではなく、猫ちゃんのひっかき傷が前面についている程度です」とのご説明でしたが、当店に届いた桐たんすを見て、ビックリです。

猫ちゃんのひっかき傷であろう場所は大きく削り取られているというか、むしりとられているような感じです。恐らくこの場所が猫ちゃんが一番気に入った場所だったんでしょうね。 しっかり爪とぎをした場所のようです。

また桐たんすに水が垂れたようで、全体に水濡れのあとがあり、そのため金具の一部が錆びていました。

選択修理作業は少々大変でしたが、新品同様に甦りました。
見てください、この仕上がり具合を・・・・・!!!

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1月 8, 2013 · Posted in 桐たんす洗濯  
    

 桐たんす洗濯についてのお問合せ・ご相談がありましたので見に行きました。ご主人様の子供時代からあったたんすだそうです。

普通の桐たんすよりも小さなたんすです。
サイズは、横幅900×奥行450×高さ1300㎜です。
上台の引き戸のふすま絵を見ると子供の絵です。
サイズ的にも、ふすま絵的にも、当時のベビータンスのようです。
たんす、引出し内部、背板には杉無垢材を使用し、たんす表面は桐無垢材が使用されています。

その旨をお客様にお伝えすると、どうやらご主人様がご誕生になられた時に贈られたベビータンスであることが分かりました。今から約70年ほど前のたんすであることが分かりました。現在と違って、当時のベビータンスは良い家具です。桐たんすですからね。最も当時は、現在のような合板や化粧板などは存在していない時代ですから、家具作りは無垢板材を使用して製作されていました。ですからベビータンスといえども桐たんすなんですね。

洗濯修理内容としては、金具を取外し、お湯でたんすを洗います。その後乾燥させてから表面を削ります。たんす木部の割れ、剥ぎなどを補修します。取外した取手金具は、新しい取手金具に取替えます。上台の引き戸のふすまは、桐板に取替えます。

そしてお預かりして約3週間後、新品同様にリフレッシュしました。ご覧ください。

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6月 26, 2011 · Posted in 桐たんす洗濯  
    

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