先日ご紹介したクローゼット折戸用丁番の取付方法が間違っていた事例の続々報です。
扉側に金具の厚み分をはめ入れるための円形溝が彫ってあり、その溝に金具をはめ入れる「堀込タイプ」丁番金具を、手間を省くためなのか溝を彫らないで直接扉表面に直付けしてあった事例について、工場に確認しました。
安田屋家具店からの問合せ
クローゼット折戸用丁番ですが、本来の「堀込み型」の取り付け方とは異なり、「直付け型」の取り付け方をしています。「段谷産業」のクローゼット扉にたまに見られます。
この本来とは異なる取付け方がしてある場合、どのような問題が起きますか。また耐久性の違いはありますか。
扉に金具をはめ入れる円形溝の彫り込みが無い状態なので、現在の「クローゼット扉用丁番」を同じように、扉表面に直接取付けても問題は無いのでしょうか。またはやはり扉に円形溝を掘ってから金具をはめ込んで取付けたほうが良いのでしょうか。
「直付け型」の「クローゼット折戸用代替丁番 D」に取替える方が良いのでしょうか。その際は、新旧の金具が混在すると問題が起きますか。
お客様からご相談がありましたのでお聞きします。ご確認の上、ご連絡いただきますようお願いいたします。ご連絡お待ちしています。
金具工場からの返信
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ご質問事項回答いたします。
・起こりうる問題としては 回転軸が埋め込んでいない分だけ扉の外に寄りますので、折れ戸開閉時の隙間が大きくなりそうです。この点は直付けの折れ戸丁番と同じです。段谷産業製となると大分昔の物になりますので、弊社で検証したかどうか、もう定かではありません。そのため、そのほか思わぬ問題が起きる可能性があります。
・上記から、耐久性についてもわかりかねますが、ビスが面付状態になっているので、取り付けについては問題ないかと思います。仮にこれを現行品の「クローゼット折戸用丁番」でやると 、建具との間に隙間ができてしまうのでNGです。
・条件が一番いいのは、扉に円形溝を追加していただき「クローゼット折戸用丁番」と交換していただくことです。
・円形溝の追加なしで交換する場合は 、現行掘り込み用の「クローゼット折戸用丁番」をそのまま直付けで使うよりは 、直付けの「クローゼット折戸用代替丁番 D」にしていただいた方がよろしいかと思います。
・前述のとおり、「クローゼット折戸用丁番」の直付けは、ビス位置の都合により扉との間に隙間ができてしまうためNGです。
・折れ戸の丁番はすべて交換してください。新旧金具の混在は回転軸ずれなどを起こすため条件が非常に悪くなってしまいます。 補足ですが 繰り返しになってしまい恐縮ですが、上記の内容に関して 弊社で検証したかどうかが定かでは無く、思わぬ問題が起きる可能性があります。
ひとまず部品交換で様子を見るという形であれば、「クローゼット折戸用代替丁番 D」に交換が早いかと思いますが 、確実な対処を望まれている場合、折れ戸そのものを交換いただくのが確実かと思います。
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