ハーマンミラー社の「イームズ ラウンジチェアー」の1970年代のビンテージ商品の修理についてのお問合せがあった。

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実はアメリカ時代に使っていた古いハーマンミラーのラウンジチェアが、さすがに長年使っているのでくたびれてきた箇所が多く、ついに壊れてしまいました。長年愛着のあるものなので修理をと思い、問い合せいたしました。故障したイームズのラウンジチェアですが、以前私がアメリカに住んでいた頃に中古で購入したもので、1970年代製だと思います。

問題の箇所は
1)両肘の左右の接合部分(接着のはがれのようです)
2)座る部分のクッションに長年のテンションがかかってきたため、サイドのレザーと底を接合しているジッパーの接合部分が切れてしまいました。


故障部分に関しましてはヴィンテージのラウンジチェアにはよくおきがちな故障のようでして、まず座る部分のクッションのジッパーと底(プラスティック製)の一部が約10センチくらいはがれてしまっています。このケースは「張り替え」をお薦めすると思うのですが、できれば愛着があるので、張り替えせずに修理できる方法はないかなぁと考えております。ただこの部分は座ったときにテンションがかかりやすいので、縫い合わせただけではまたいずれは破けてくるでしょう。しかし「張り替え」よりはベターかなぁと考えております。

次に肘掛け部分のゴムの接着が取れ、合板も少しはがれてしまっております。これは再度接着しなおすということになるかと思いますが、ゴムの劣化が予想されます。また肘掛け部を接合している部分がはがれてしまっています。


以上が、問題の3カ所です。
まずは写真から判断していただき、直せそうであまりコストがかからないようであれば発送をと考えております。誠にお手数ですが、何とぞご検証のほどよろしくお願い申し上げます。

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12月 7, 2012 · Posted in その他の家具修理  
    

お客さまから婚礼たんすの中の整理たんすの修理についてのお問合せがありました。

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タンスの正面に傷を付けてしまったので出来るなら補修したいのですが、可能でしょうか。移動の際に引っ掛けてしまい少しえぐれています。たんすのサイズは幅1100×奥行500×高さ1400㎜です。写真を送付させて頂きます。傷の他に天板に昔何かの液をこぼして出来た汚れもありますが、こういうのも除去可能でしょうか。宜しく御願いします。
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12月 9, 2012 · Posted in その他の家具修理  
    

2012年、平成24年も残すところあと数日です。
今年の年末はどういうわけか家具修理や家具リフォームで大忙しです。使いにくい壊れた家具や椅子を年内に修理をして、装いも新たに新年を迎える準備をされます。安田屋家具店もなんとか年内にお届けできるように毎日必死です。

今回ご紹介するのは、輸入の北欧家具の椅子です。
とてもいい作りをしているパーソナルチェアーです。
座面部分の緩衝材部分が天然の籐材を編み込んである昔ながらのつくりです。

長年の使用でこの編み込まれた籐部分が破れたり、伸びきって緩くなってしまっていて、座り心地が悪い状態になっています。現在ではこの緩衝材部分は、ゴム材のウエビングテープを井桁状に張り込んであるか、最新素材である「ジェームストン」という布ゴム材を全面に張って仕上げます。しかし今回の椅子は現代の素材を使用せず、昔からある伝統的な仕上げ方法を頑なに守り通しています。

そしてこの部分は消耗品であるという考えのもと、簡単に取外しができ、籐の編み込みを編み直すことができるようになっています。使い捨てではなく、長ぁ~く使い続けていく北欧家具の考え方です。日本の家具工場も、大量生産・大量消費・大量破棄という粗大ゴミとなる家具を作るのではなく、今回のような簡単にメンテナンスができて、何代にもわたって使い続けていく家具を作って欲しいです。

さて修理方法ですが、この緩衝材部分は籐材を手編みで編んでありますので、編み直すとなると4~5万円ほどかかってしまいます。そこで、少し座り心地は固くなりますが、板材にウレタンクッションをのせて布を張る方法をご提案しました。この修理方法であれば1万円程度で作れてしまいますし、長年の使用でも座面下がへ込むことは生じません。お客様には両方の修理方法をご提案しました結果、価格が安価な板材方法を採用されました。直ぐに製作に取り掛かります。そして数日後・・・・、

板にウレタン材をのせてから布張りをしてありますので、ほどほどの柔らかさがあります。座クッションを乗せて座っていただきましたが、前よりも格段に楽に座れるようになったとお客様にはお喜びいただきました。修理方法も時代に合わせて変えていくことも必要ですね。

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12月 30, 2012 · Posted in その他の家具修理  
    

お客様からこんなお問合せがあった。
「お尋ねします。30年ほど使わなかった和箪笥の引き出しのカギが空回りして開きません。1個は空きましたが・・・。壊してもいいのですが、とにかく開けたいのです。教えてください」

切羽詰った様子がうかがえます。
安田屋家具店の実店舗でも、時々このように開かなくなったたんすの引き出しを開けて欲しいというご依頼があります。たんすのカギの構造、そしてどんな風に取付いているかを知っていれば、それほど難しくなくカギの掛かった引出しを開けることはできます。ただし木部や塗装面に凹み傷や擦り傷などが付いてしまうことが多々ありますので、十分ご注意ください。

ご遠方のようなので直ぐにメールにてご返信しました。
荒業となり、若干たんすにキズを付ける可能性が高いですが 強制的にカギのかかった引き出しを開ける方法をお教えいたします。 まずたんすのカギは一般的にカギをかけるとカギの出っ張り部分が 6㎜ほど上に飛び出ます。

カギが開いている状態

カギをかけた状態

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1月 10, 2013 · Posted in その他の家具修理  
    

先日ご紹介して、安田屋家具店のネットショップ「BASE SHOP」に商品掲載をしたところ、全国から「これ、これ、これを探していたんだ」というご要望にこたえることができたようです。

「この部品さえ取り替えれば扉の取り付けが元に戻るのになぁ」とお考えになられていた方々がいかに多くおられたのかということを実感するとともに、安価な費用で修理することができ、家具を粗大ゴミとして処分することを減らすことにつながったことは光栄です。

この商品を掲載するに至ったのは、安田屋家具店の実店舗にて岐阜県に工場がある「ミランコーポレーション」社の下駄箱を販売したお客様からの修理依頼でした。(こちらの記事を参照)

修理箇所を確認すると、吊り扉をレールに吊下げるためのプラスチック部品が、経年劣化による磨耗によって、レールに引っかかっている突起した羽部分が折れてしまったことが原因で、吊り扉が外れてしまっていました。このプラスチック部品は、木製の扉の木口に開けられた穴にはめ込んでネジで止めてある単純な構造でした。このプラスチック部品と同じものがあれば簡単に修理ができるものでした。

しかし工場はすでに生産を中止していた商品で、このプラスチック部品を持っていませんでした。しかし安田屋家具店のネットワークを生かしてこの部品を探し出すことができ、無事修理が完了したのでした。

この時に、岐阜県から全国に向けて出荷していたミランコーポレーション」社の下駄箱なのだから、同じ症状で困っておられるお客様が当然全国に多々いるのではないかと思いましたので、安田屋家具店ホームページでのご紹介とともに、簡単に入手できるように、ネットショップ「BASE SHOP」での販売を行うこととしました。さらに北海道・沖縄・離島も含めて全国どこでも送料無料で発送することとしました。

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1月 15, 2013 · Posted in その他の家具修理  
    

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