輸入家具のダイニングチェアーの背もたれに張ってある籐シートが破れたので、張替修理に持ち込まれました。3年前にもご修理させて頂いたたお客様の追加修理でした。

籐シートは、カゴ目編みでもなく、四つ目編みでもなく、変わった編み方のシートが使用されています。籐シートの取り付け方法は、一般的な「溝決め込み仕上」と言って、木部本体に溝を彫り、その溝に籐シートを当て、シートの上から籐芯材を溝に打ち込んで張る方法です。現在流通している籐シートが使用されている家具のほとんどがこの「溝決め込み仕上」で製作されています。手編みではないので張替修理費用は安価です。

お持込いただいた籐シートは、上部が破れてしまっています。

幅390、高さ500㎜です。破れた部分を拡大してみると・・・・、

材質は籐ではないようです。白いビニール糸が見えます。??????
破れたシートを拡大してみると、材質は紙でした。
紙では弱いので、中に白いビニール糸が仕込んであるようです。
輸入家具は、ときどき「ぇっ」とうなってしまう材質や組み方をします。

籐じゃないんだ。紙なんだ。うっーー。

紙材のシートは取り扱っていないので、今回張り替えるシートは、籐材の五分カゴ目編みシートを使用します。シートへの塗装は、籐シートの耐久性を損なうので無塗装の生地仕上げとします。お客様にご説明申し上げ、ご了解を得て修理作業を行います。

修理費用は、税込18,000(送料は別途)です。

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11月 23, 2010 · Posted in 家具リフォーム・修理, 椅子張替え  
    

 張替修理でお預かりしていましたデンマーク製のリビングチェアーセットの張替が完了しました。ご婚礼家具として持参されてから約20年経過したため、椅子表面の布地の汚れ、破れが目立ち始めました。また座面内部のクッション材もへたってきてしまい、座るとお尻が落ち込むようになっていました。今回の張替で使用するのはオフホワイト色の無地の布地です。

お預かり前はブルー地の幾何学模様の布地でした。

—————張替前———————————張替後——————-

張替前

張替前

張替後はこんなにきれいになりました。

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11月 26, 2010 · Posted in 家具リフォーム・修理, 椅子張替え  
    

以前ご購入いただいた各務原市鵜沼の「カフェ・ル・マシャオン」様の英国アンティーク家具のダイニングチェアーの座り心地がどうもおかしいので見に来て欲しいとのご連絡を頂き早速お伺いいたしました。「カフェ・ル・マシャオン」様の立地はいつ来てもいい所だなぁーと実感します。目の前には雄大な木曽川が流れ、対岸には国宝の犬山城が見えます。

確かに座ってみると座面の中心部がふわふわとした奇妙な感触があります。

英国アンティーク家具のダイニングチェアーは、日本のダイニングチェアーと少々構造が違います。それは座面に張ってある生地は消耗品であり、将来自分で張り替えることを前提に作ってあります。だから簡単に座面が外せるんです。木部フレームに座面が落とし込んであるだけの構造で、ネジなどで止めてありません。

イギリスでは自分自身で修理してしまうことが多いんだそうです。
家のリフォームなんかも住人自身が行なうそうです。まさにDIY「ドゥーイッツユアセルフ」です。椅子本体から座面を外します。

次に裏張りの布地を取り外します。
布地に打ち付けてあるエアーネイル(ホッチキス針の大きいもの) をマイナスドライバーを使用して布地を破かないように針を起こします。そしてペンチで針を抜きます。

裏張り布地をめくってみると・・・・・・、

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12月 3, 2010 · Posted in 椅子張替え  
    

 先日お預かりしていました大きな本革張りソファーの修理が終わりました。クラッシックデザインの輸入家具です。サイズが外国サイズで大きなサイズです。今回のご修理内容は、本革の座面クッションカバーが愛犬君によってかじられたり、引っかかれたりして破れてしまっていました。そのため座面クッションカバーのみを張替・・・・、作り直すこととなったのでした。

 お預かり前の状態はというと・・・・・、

 本革クッションなのに無残にも敗れてしまっています。
 本革の表面がアンティーク仕上げ調となっていて、使い古したように皮色に濃淡があります。まったく同じ本革はありません。またアンティーク調の濃淡がある本革材の入手も不可能のようです。どうしようか・・・・。

 そんな時に「合成皮革材によく似た生地があったような・・・・・」
 早速見本帳で調べてみると、ほぼ同じ色調の合背う皮革生地がありました。

 ご購入されてから2年しか経過していないので、中身ウレタンクッション材はへたりもなく、まだまだ十分このまま使用できますので、クッションカバーのみを製作して取り替えればよいのです。お客様に現在と同じ本革材は入手でないのでビニールレザー(合成皮革)生地を使用して製作すること、本革とビニールレザーの違いをご説明しご了解を得て製作に取り掛かったのでした。そして新しい座面クッション材が仕上がってきましたので早速お客様宅にお届けです。

背もたれ部分は本革張りです。
座面クッションは今回作り直したビニールレザー張りです。
色・艶も同じように仕上り、違和感はありません。(材質の違いはありますが・・・)

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拡大してみて見ましょう。

肘と背中部分は本革、座クッションはビニールレザー。
その違いがわかりますか ????

全く違いはわかりませんでした。
お客様も大満足です。
ただ本革と違い、ビニールレザーの場合は座った時に少々お尻がすべりやすくなっていました。本革との大きな違いはこの点でしょうか。後の点に関しては本革との見分けは付きませんでした。

今回使用したビニールレザーは3,500円/mを使用し、座クッションカバー1枚税込15,000円でした。製作期間はお預かりして約10日でした。

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12月 17, 2010 · Posted in 家具リフォーム・修理, 椅子張替え  
    

安田屋家具店のホームページを見つけていただき、ご訪問いただけるお客様が少しづつ増えているような感じがあります。岐阜の田舎町の小さな街の家具屋さんに全国からご訪問いただけることは本当にありがたいことです。岐阜市美殿町の安田屋家具店の実店舗では考えられないことです。でもネットの世界では現実的におきていることに感動です。

そして安田屋家具店が行なった家具修理の記事をごらん頂いた皆様から、様々な家具のご修理相談が毎日届くようになりました。いろいろなご修理が届きますが、ご相談いただいたお客様の地域にある家具屋さんは家具修理を積極的に行なっていないのでしょうか。昔ならば街の家具屋さんはきちんと家具修理を行なっていたものですが・・・・・。もっともその当時は、自店で販売した家具の修理のみを行い、他店が販売した家具の修理はしていなかったようですが・・・・。

さて今回のご相談は、アバカ材ロープを編み込んで作られた椅子のご修理です。イタリアンレストランにて業務用として使用されている椅子です。長年の使用により、特に肘の部分のロープの切れなどの損傷が大きい様子です。

アバカ材は別名マニラ麻とも言い、フィリピン原産のバナナの木の一種です。葉の繊維は強靭でしかも軽く、耐湿力があり、古くから石材を運び 出す際や船舶用のロープとして使用されてきました。そのアバカロープを使用して編み上げた家具は、ラフな素材感と繊細なデザインの両方を感じていただけるものです。

お送りいただいた写真を確認すると、金属フレームにアバカ材のロープを編み込んだ椅子でした。

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