先日視察に行ってきた「シズオカKAGUメッセ」は、1980年代、1990年代に毎年6月と10月の年2回開催していた。そんな家具産地「静岡家具展示会」の思い出話し。
毎回の視察順序はほぼ同じで、朝一番の新幹線で静岡へ。静岡駅には会場までの無料のタクシー券を配布している受付所があり無料チケットをもらってタクシーに乗り会場へ。9時から12時までの約3時間、130以上の出展ブースに並んでいる新作家具を吟味しながら視察する。各ブースとも新作家具の一部を展示し、詳細は各自社工場のショールームで個展を開催している。
会場視察後は、タクシーで「久和屋」へ。今回も一番に訪問した工場です。1時間程度新作家具の説明を受け、安田屋家具店に展示する商品を発注。社員が運転する車で「起立木工」へ向かう。当時の安田屋家具店は「起立木工」商品は問屋から仕入れていたので、ここでの直接発注は無かった。
視察後徒歩3分に立地する隣の「東海家具工業」へ。
1時間ほど新作家具を中心に見て回り、安田屋家具店に展示する商品を発注・商談を兼ねて工場の食堂で昼食。ここの昼食は寿司とうどんが用意されていましたね。各工場ともそれぞれ独自の昼食を取引先来場者用に準備していた時代でしたね。それだけ展示会における発注金額も大きかったということでしょう。
タクシー手配をしてもらい「萩原家具」へ。
1時間ほど新作家具の説明を受け、安田屋家具店に展示する商品を発注。ここまでは静岡4大家具工場。その後は時代によって異なりますが、スライド書棚「マルシン」、婚礼たんす「八木恒」、食器棚「齋藤家具」、「ホーベルスパン」、英国アンティーク「M & M」、職人工房「ボーボワ」、小物「インテリアワールド」、「鈴彦家具」、鏡台「ヤイリ家具」、「藤原木工」、「ファニコン・インターナショナル」etc。まだまだほかにもあったな。
全ての視察を終え、静岡駅に着くと7時を過ぎ、帰宅は10時ごろでした。ほぼ丸1日の結構ハードスケジュールでした。これが年2回あった、良き時代です。静岡家具の新作家具の動向が、その後に及ぼす影響が大きかったので、全国の家具屋は見逃せないと来場していた時代です。
あれから40年ほど経過した2022年、会場視察は1時間ほど、個展会場も「久和屋」のみではなかろうかと思うほどで、12時について2時には全ての工程が終わってしまいました。昔の勢いは失せています。新作家具の動向もあまり影響しないでしょう。
来年の展示会視察は、費用対効果から考えて一考する必要があります。う~~む。
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